ラテン・アルファベットの古文書学とは

古代時代からの文字に関する学問のことを古文書学と言います。MGスクールでは書の歴史を通じて古代ローマ時代からのラテン・アルファベットの進化を探ります。書の歴史の講座ではヨーロッパに大きな影響を与えたメソポタミア、エジプト、フェニキア、ギリシャの文明と文字を紹介します。クラスの資料の他に、ビデオとスライドを見て勉びますので、効率よく進めることができます。カリグラフィーのレッスンでは、ラテン碑文、巻物、写本書体の勉強にふさわしい資料が配られます。美しい碑文の例を使って文字の仕組みやその変形を学びます。古代ローマの碑文は大文字だったので解読しやすいのです。ローマ人はこの大文字体系を公文書や日常生活における私文書を書くために筆記体として使っていました。大文字体の筆記体がわかれば、カリグラフィーの様々な書体の書き方、文字の関係や連結体への理解は一層高まります。ラテンアルファベットの古文書学を勉強することによってカリグラフィーとの親密な関係は大事であることを覚えます。ルネサンス期からの豊富な書体のスタイルを見て、複写本の作成に関するルールを学び、印刷のフォントがどの様にそれまでの書体に影響されたか、そして過去の書体が現在の印刷のフォント作りに影響を与えているかを紹介します。より深くカリグラフィーを学びたい方に【書の歴史】の講座をお勧めします。リラックスして参加できるMGのカリグラフィーと古文書学を体験しましょう。

歴史におけるカリグラフィー

MGスクールの全ての講座では、その講座の書体に関する資料が準備されています。 第一レッスンでは、文字を書く前に、書体の歴史と特徴を学びます。文字を書く材料は様々です。時代によっても、又講座によっても変わります:パピルス、羊皮紙、紙、布地、木の板にインクやガッシュを使います。自分でインクを作る講座もあります。筆記道具は蘆のペン、羽ペンと金属のペンです。ラテンアルファベットを上手に書く為には文字の組み合わせ、変形、合字、特別記号や略し方の知識が役に立ちます。各講座では12レッスンに渡って書体の理解を深めるためにそれぞれの時代の写本を見て説明します。 書体をあらゆる面から分析し、MGスクールのお手本を見ながら練習します。これはすでにカリグラフィーと古文書学の一部です。各書体の時代に入りながらカリグラフィーを勉強することは旅の様に楽し経験なのです。西ヨーロッパの様々な地域の伝統と歴史を学んで美しく、優雅に文字を書く嬉しさを味わえます。

ローマからの書体を見る

1.ローマン・キャピタル体
古代から伝わるスタイルで、ローマン・キャピタル体の中には碑文用のビルトアップ・キャピタルとスクウェアー・キャピタルがあります。 ローマの遺跡や碑文に多く見られるほか、あらゆる写本の中でも使われて来ました。カリグラファーはこの書法を修得している必要があります。 他の書体とあわせて使用することもできます。

2.アンシャル体
ギリシア文字に影響を受けた大文字で、キリスト教初期によく用いられました。シャープで、エネルギッシュ、そして大変機能的な書体です。MGスクールのではラテンとギリシア系の2つのスタイルを教えます。

3.インシユラー草書体
手書き出版が主流だった6世紀末にアイルランド・ブリタニアに登場した最初の小文字用の写本書体です。アイルランドの宣教師によって、大陸ヨーロッパの国々へ伝えられた優雅な書法で、独特の雰囲気があります。

4.カロリン体
フランク王国ではカロリン体は8世紀と9世紀の文化復帰に人気があった小文字体です。シャルルマーニュ王に好まれ、読みやすい書体として王国のあらゆる写字室で本の複写作業のために使われてきました。

5.ロマネスク体 (12世紀のコンプレスト体)
カロリン体を基本としたコンプレスト書法は、視覚的効果が高いものです。カロリン体の小文字をギュッと詰まったフォームの書法によって、12世紀に品不足なっていた羊皮紙の倹約の為に流行ったスタイルです。

 

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