MG SCHOOL国際活動
INTERNATIONAL ACTIVITIES

2007年5月〜9月の末まで
日本人カリグラファーの作品が、ルクセンブルグで展示されています。

全ての作品はミュリエル・ガチーニの指導の下で作成されました。
今回、MG生の竹岡麻衣子さん・西村弥生さんが現地よりレポートしてくれました。



左:MUSEE DE L'ABBAYE(大修道院博物館) 
右:大聖堂



<はじめに:エヒテルナッハと写本の関係 >


ルクセンブルグの東に位置するエヒテルナッハは、
中世時代から有名な写本製作の中心地でした。

その中心となるエヒテルナッハ修道院は、698年に
英国から布教に訪れた聖ウィリブロードにより設立されました。
そこには写字室(写本作成の為の部屋)が設けられ、
専門技術を身につけた修道士たちが、
葦や鳥の羽ペンで様々な本を製作していました。


エヒテルナッハ写字室の生み出した最も秀逸な作品は、
11世紀前半のオットー時代の「黄金の福音書」で、その原版は
ドイツ、スペイン、フランスなどで所蔵されています。

その展示会が、昨年2006年11月から4ヶ月間、東京・京都で催されました。
(詳しくは、MGスクールの国際活動を御覧下さい)
日本では、The MG School of Latin Calligraphyによって、
エヒテルナッハの伝統が引き継がれています。

今回、日本の展示に続き、本場であるルクセンブルグの
エヒテルナッハ修道院美術館にて、生徒作品が展示される事となりました。

MGスクールからは、11世紀の写本製作の技術を習得した
16名の優秀な生徒の作品が、美術館の作品に並べて展示されています。


<美術館・生徒作品>


美術館の入口
"Exposition de calligraphies japonaises"
「日本からのカリグラフィーの展示」




入口から入ると、すぐ左手に展示のパネルが


指を指したり、説明を呼んだり、皆、熱心に鑑賞されています



反対側からも



パネルの前で



興味深々です

MG生徒の大きな額の作品達です



説明中の竹岡さん



乾かして羊皮紙を作る過程



ケルティック組み紐の石柱


写字室の書見台・レプリカ

細密画



星野史子・エヒテルナッハ市の紋章

思わず覗き込む西村さん



ファクシミリ版の回廊



左/コピー・右/西村弥生 
ウィリーブロードが7世紀にこの地方にもたらした写本の模写


出展された生徒の作品